森本組が保有する環境技術の1つで現在脚光を浴びているのが「オイルバクターシステム」(以下「OBS」という)です。 OBSとは、食品製造工場等から排出される油脂を含んだ排水の処理方法であり,油脂分解菌を使用して油脂を分解することで,油脂による排水処理の阻害要因を取り除いた処理システムです。
従来の処理方法には標準活性汚泥法が採用されていますが,排水中に油分が含まれているとこれを分離させる必要があり,加圧浮上装置が用いられています。しかし,凝集剤を大量に使用しランニングコストが高く,多量の凝集汚泥は悪臭をまねき,日常的な管理も必要となっています。
OBSは油脂分解菌により油脂をグリセリンと脂肪酸に分解し,生物処理を可能とします。処理設備には従来の2~3倍の処理能力を有する高負荷接触ばっ気法を採用します。接触ばっ気法はばっ気槽内に接触担体を充填し,その表面に微生物を付着させ排水を処理する方法です。OBSでは表面積の大きい接触担体を使用し,散気管を数か所設置することで槽内対流を加速することにより,高い処理能力を維持する高負荷接触ばっ気法を実現させました。
OBSは,廃棄物の低減,使用薬剤の低減,臭気の抑制,また化学剤を一切使用しないという環境にやさしい排水処理システムです。また運転管理の簡略化も含めランニングコストを大幅に向上させます。 各地で開催される食品産業展に出展し,数多くの施工実績をあげています。
業種 | 工事内容(住所) | 作業内容 | 廃水量 |
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食品製造業 | 排水処理設備工事(群馬県) | 新設 | 250m3/日 |
食品製造業 | 排水処理設備工事(静岡県) | 既存設備を改造 | 200m3/日 |
食品製造業 | 排水処理設備工事(福岡県) | 既存設備を改造 | 400m3/日 |
食品製造業 | 排水処理設備工事(岡山県) | 既存設備を改造 | 80m3/日 |
食品製造業 | 排水処理設備工事(三重県) | 既存設備を改造 | 100m3/日 |
食品製造業 | 排水処理設備工事(岡山県) | 新設 | 70m3/日 |